日本に残る禊

大日本天皇家実情において、イザナギが、黄泉の国の穢れを祓い、三貴子をはじめとする神さまを生み出しました。

穢れとは、不浄なものをさし、天つ罪、国つ罪と並ぶものとされています。ケガラワシ、という言葉が転じたものだそうで、その表記は、「気枯れ」「気離れ」ともあり、穢れには、生気を奪うという側面もあるようです。こうした穢れを浄化するのが、御祓いと禊になります。御祓いは、神職の者が罪を祓い清める行為。禊ぎは、穢れを払い落とすこと、です。

日本初の禊は、イザナギのミコトのしわざですが、この時皇統の祖である天照大神も生まれています。禊ぎから生まれたので清浄なることこの上なしです。三貴子の他にも、海を司る綿津見神などが生まれています。

 

禊は、「水ぎ」とも書きます。清流の豊富な日本らしく、清浄な水が尊ばれます。海洋国家だけあって、海水からとられた塩にも浄化作用があるとされています。葬式のあとの清めの塩・店先の盛り塩、土俵入りの塩、なんてのも禊から来ています。

川で落とした穢れは、やがて海に流れ、浄化されます。祭りで神輿を担ぐときには水をかぶりますし、神事の前には水垢離をします。修験道の滝行も禊から来ています。神社では、今も禊だな、と思える行為かわ残っていますね。あれとあれです。水以外の浄化作用を持つのが、炎です。私の地域にはどんど焼きの風習が残ってますが、あれなども禊に当たります。

 

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