【天地静大(最終話!) 第十七回 二十二話、静かなる山河】山本周五郎の傑作長編〜毎週土曜夜八時〜  朗読時代小説  読み手七味春五郎 発行元丸竹書房

1959年(昭和34年)12月24日~翌年10月31日 『北海道新聞、中日新聞、神港新聞に連載』
 「樅の木は残った」が、毎日出版文化賞を受賞(辞退)。演劇化、映画化、テレビドラマ化がつづき、TBSの「山本周五郎アワー」が人気を博します。脂ののった56才の周五郎が著した、幕末小説。お聴きください。

「樅ノ木は残った」「赤ひげ診療譚」に続く作品
幕末、東北の小藩出身の青年が、学問の道を志しながら、激動期の日本に翻弄されていきます。
 どう生きるのか? 新しい主義の台頭に葛藤する若者たちの姿を、小説の達人山本周五郎が描きます。
 井伊直弼が大老に就任、安政の大獄へとつながる安政という時代の激震。物語は、安政の大地震からはじまります。
 倒幕も佐幕もない。大きな主義を離れて、自分の生き方をみつめていく、透の生き方には、変革の現代人の心を打つものがあるのではないでしょうか?
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 古い時代の終わりに、自己を確立させようとあがく若者の、成長と青春を描いた清涼な物語。英雄ではない、権力者でもないけれど、生きなければならない、では、どう生きるのか?変わりゆく時代に、変わらない自分を貫くのは難しい。そこに共感がうまれます。
■作者の言葉
「私はこの小説で主役を演ずる昌平黌の学生たちに託して、この『激しい変革』に当面しての不安やおびえや絶望にもめげず、こつこつと文明を開拓してゆく青年たちを書きたいと思います」昭和三十四年十二月十九日。北海道新聞。
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■登場人物
杉浦透……中邑藩士。学問で身を立てることを志す。
岩崎つじ……透と結婚。
杉浦勘右衛門……中邑藩重臣。透の父。尊王派。
杉浦たよ……透の母。
房野なほ……房野又十郎の妹。作田介二郎に嫁すも離縁。透が想いを寄せる。
水谷郷臣……中邑藩主の弟。藩籍におりている。
安方伝八郎……中邑藩士。透の友人。異人館焼討ちを企てる。
並木第六……中邑藩士。江戸詰。
吉岡市造……沼津藩士。郷臣の腰巾着。後に料理茶屋「深川」を開く。
おせん……元芸妓。郷臣にひかされて船宿「船仙」の女主人となる。
岩崎丈左衛門……中邑藩の老臣。つじの父。尊王派。
才助……髪結い職人。
佐伯角之進……中邑藩士。中目付。
松崎かの子……越前福井の人。小太刀の名手。
橋本左内……福井藩士
内藤伊一郎……中邑藩士、科学書窮理通の研究をする
ふく……伊一郎の妹
平石賴三郎……中邑藩士。透の学者仲間。
川上和助……中邑藩士。透の学者仲間。
松浦糺……中邑藩士。透の学者仲間。
大膳太夫充邦……郷臣の兄にして、中邑藩主
仲上藤六……房野なほの婚約者
川口ふみ……透の世話役。川口弥兵衛の女房
磯谷五兵衛……房野なほを江戸に連れ出し世話を焼く。

○下巻
お由……市造おせんのつかう、下女
マルケ……海外の料理人
橋田信十郎……市造の店に盗みに入る。元さむらい。
すみ……郷臣の思い人
大吉……大初の料理人
お初……大吉の妻

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