山本周五郎『新女峡祝言』【朗読時代小説】  読み手七味春五郎  発行元丸竹書房

 

■あらすじ

 木曽川の氾濫から、民衆をすくうため私財をなげうって、新女峡(よめきょう)の治水工事に乗り出した伊兵衛だが、実の叔父の頑強な抵抗にあい、またその叔父の娘で、将来の伴侶に思っていた絹恵には、友人の市之丞が婚約を申し込む。
 伊兵衛は、絹恵への思いを断ち切り、治水工事に邁進しようとするが……

■登場人物

松室伊兵衛……木曽川の氾濫を防ぐため、新女峡の治水工事を企画する
清造……松室家の家僕。
村右衛門……松室家の家僕。
大村市之丞……本江藩の家老の子。伊兵衛の学友。
松室信右衛門……本家の当主。伊兵衛の伯父。
絹絵……信右衛門の娘。
乙二郎……絹絵の弟。
権七……馬子。
玄庵……老医。

■用語集

眉目(びもく)……眉と目。または顔かたち。
話頭(わとう)……話の内容。話の糸口
急峻(きゅうしゅん)……傾斜が急で険しいこと。
踏査(とうさ)……実際にその地へ出かけて調べること
横車(よこぐるま)……道理に合わないことを無理に押し通そうとするbと
憂悶(ゆうもん)……思い悩み、苦しむこと
入来(じゅらい)……おいで。入来。
耳底(じてい)……耳の奥
叩頭(こうとう)……頭を地に着けてお詫びすること
蕭殺(しょうさつ)……ものさびしいさま
薪炭(しんたん)……たきぎと、すみ。燃料一般。
悄然(しょうぜん)……元気がなく、うちしおれている様。しょんぼり。
斯様(かよう)……このよう。このとおり。
頑愚(がんぐ)……おろかで強情なこと。
小才子(こさいし)……こざいし。小才のきくもの。ちょっとした才知のある者。

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