名作【青ベか物語】を朗読中!

山本周五郎の、名作【青ベか物語】

■青ベか物語

 青ベか物語は、昭和三十六年文藝春秋から刊行されました。
 舞台は、千葉県浦安市。一連の物語では、浦粕町として登場します。
周五郎が浦安に住んだのは、大正15年から、昭和四年の春まででした。23才から26才までの青春時代の話。浦安の風景と、33の短い物語でなりたっています。
 当時周五郎は失業からの貧困に苦しみ、失恋に、作家として芽の出ない日々に苦しんでいました。
 水の都ベニスをおもわせる町で、周五郎は船をおりる。そこで、貧困の中でたくましく生きる町人たちとふれあい、のちの飛躍へとつながる貴重な経験をつむようになります。

 船宿千本は、船宿吉野屋が元になっており、長は、吉野屋三代目、吉野長太郎氏があたります。
 周五郎先生は、多少気をつかったのか、実際の店名と作中の店名はもじってつかわれております。
 浦粕座は、浦安演技館。四丁目は、二十目食堂、根戸川亭は、江戸川亭。喜世川は、喜代川といったぐあいです。
 周五郎は、三十年後にみた浦安の変貌に、驚愕と怒りをこめたエピソードを書き残していますが、今の浦安に、周五郎のいた”浦粕”の光景は、幾ばくのこっているのでしょうか?

 ちなみに浦安市の郷土博物館では、昭和27年頃の浦安の町並みが再現されています。明治後期に建てられた民家も移築されているので、あなたも周五郎の青ベか生活が味わえるかも……(天ぷらや、魚や、三軒長屋にベか舟と移築再現が多数あって、コロナがおさまったら行きます)

 

物語の一覧

1はじめに
2青ベかを買った話
3蜜柑の木
4水汲みばか
5青ベか馴らし
6砂と柘榴
7人は何によって生まれてくるか
8繁あね
9土堤の春
10土堤の夏
11土堤の秋
12土堤の冬
13白い人たち
14ごったくや
15対話(砂について)
16もくしょう
17経済原理
18朝日屋騒動
19貝盗人
20狐火
21芦の中の一夜
22浦粕の宗五郎
23おらあ抵抗しなかった
24長と猛獣映画
25sase baka
26家鴨
27あいびき
28毒を飲むと苦しい
29残酷な挿話
30けけち
31留さんと女
32おわりに
33三十年後

青ベか物語 第一話【はじめに】

青ベか物語 第二話【青ベかを買った話】

 青ベか物語の原型となった「青ベかを買う 」「駄馬馴らし」が書かれたのは、1934年、昭和九年のこと。ぬかご、という俳諧誌に掲載されました。浦安はすでに去っており、土居きよ以と結婚、長男長女が生まれています。昭和七年には、「だだら団兵衛」を発表。大人向けの娯楽小説に軸を向けています。  全33作におよぶ、短編連作で、発表当時、小説な否かで論争があったそうです。朗読も小分けにして、配信する予定です。

青ベか物語 第三話【蜜柑の木】

 青ベか物語第三話は、浦粕恋愛実情。助なあこが恋したお兼、彼女にはまことしやかな噂が流れていて……

青ベか物語 第四話【水汲みばか】

 青ベか物語第四話は、水をくむ男。浦粕町で釣りをしていた周五郎の前にふらりと現れた袖なし半纏の男。

青ベか物語 第五話【青ベか馴らし】

 青ベか物語第五話では、ついに修理に出していたぶっくれ舟が復活。浦粕の子どもたちの虐待をうけながら、青ベかは、たくましく処女航海に乗り出す――

青ベか物語 第六話 砂と柘榴

■山本周五郎は話がうまい

 ところで、周五郎先生は、書く前に筋書きを話して、きん夫人に感想をもとめていました。奥さんにとっては活字より、このときの話の方がおもしろかったらしく、奥さんにとって山本周五郎は、とにかく話のうまい人。芝居映画からかえっておもしろかったところを話してくれる。奥さんも気になって見に行くと、主人の話の方がよっぽどおもしろいといってがっかりする。臨場感がやたらあって生々しくほんとうに真に迫った話しぶりであったと、「夫 山本周五郎」の中で語られています。

 そんな座談の名手、山本周五郎の残した小説でない小説(発表当時そんな評があった)。青ベか物語。おもしろくないわけがない! とりあえず、聴いてください。

青ベか物語 第七話【人はなんによって生きるか】

 青ベか物語 第七話は、釣りをしていた若き周五郎は、五十年配の男に声をかけられる。男は、とある質問を発し、拳を突き出してくるのだが

 浦粕日誌

青ベか物語 第八話【繁あね】

釣りをしていた周五郎のもとに、一人の少女がやってくる。ひどく汚く臭う少女は、親に捨てられたのだった。 浦安での体験を連作短編にまとめた山本周五郎の傑作全33編を朗読中!

青ベか物語 第九話~十二話「土手の春夏秋冬」

 若き周五郎の暮らした千葉県浦安町をモデルに展開する青ベか物語。
 周五郎のねぐらのまわりには、春夏秋冬それぞれの季節に物語があった!

 今回は、土手のお話。

青ベか物語 第十三話【白い人たち】

■第十三話は、周五郎が出てこないお話。エッセイ「三十年後の青ベか」にもちらっと出てくる、石灰工場が舞台です。
こんな工場が実際にあったのかと思うような過酷な環境です。彼、と何者だったんでしょうね?

青ベか物語 第十四話【ごったくや】

 

第十四話は、山本周五郎とたくましい女たち。
 若き山本周五郎は、ごったくやの「澄川」のおせいちゃんと、近所づきあいをしていた。ある日、おせいちゃんが、食事を届けるから、先生なんもつくんなよ、といってくる。どうやら、新たなカモをみつけたらしい。
 後年、数々の編集者を震え上がらせた山本周五郎も、この女たちにはかなわない!
 山本周五郎の浦粕見聞録。ようやく十四話でございます。

青ベか物語 第十五話【対話(砂について)

#毎週土曜22:00は青ベか物語! 今回は、倉なあこと、砂に一言もつ、富なあこが登場! 蒸気河岸の先生はでませんです。

青ベか物語 第十六話【もくしょう

冬にとれる毛蟹「もくしょう」それにそっくりな、元井エンジは、おさいという恋人があった。結婚も間近なあるとき、ふとした誤解から二人は別れることになる。
 山本周五郎の浦粕実録物語

■用語集
展墓(てんぼ)……墓参り
訥弁(とつべん)……話し方がなめらかでないこと
燭光(しょっこう)……灯火の明かり。

青ベか物語 第十七話【経済原理】 第十八話【朝日屋騒動】

■今週は二本立てです。
 十七話 経済原理は、蒸気河岸の先生が、長たち悪童と、フナ騒動を繰り広げます。

 十八話 朝日屋騒動では、朝日屋の元気なご夫婦が。これまた浦粕らしい騒ぎを巻き起こします。

 どちらも楽しいドタバタ劇ですので、気楽にお楽しみください😀

■用語集 青ベか物語
輿望(よぼう)……衆望。世間一般の人々から寄せられる信頼、期待。
通言(つうげん)……とおりことば。
黄白(こうはく)……金と銀。転じて、お金。
羈絆(きはん)……足手まといになる身辺の物事。
貪婪(どんらん)……欲の深いこと。ひどくむさぼること。
五色揚(ごしきあげ)……いろいろな野菜をあげたもの。精進揚げ。
細君(さいくん)……親しい人に対し、自分の妻をいう語。
鉄火(てっか)……気性が荒く、勇み肌で侠気もあること。
科料(かりょう)……罪科を償うための金品。

 

青ベか物語 第十九話【貝盗人】

■山本周五郎が貝盗人に?
 本を片手に青ベかにのって、ふらふらと流れていく若き周五郎。潮がひいて、青ベかは干潟にとりのこされてしまうが……

 

 

青ベか物語 第二十話【狐火】

■末吉エンジと五目並べを興じる若き山本周五郎。そのうち、狐火の赤い火が、梅雨空の下に浮かび上がり……

■用語
弁別(べんべつ)……識別
震顫(しんせん)……震えること。振戦。

青ベか物語 第二十一話【芦の中の一夜】

■芦の中にもやった蒸気船――そこに住む老人は、東湾汽船から引退した幸山船長だった。若き周五郎は、老船長にさそわれて、引退した蒸気船をおとなう。幸山船長が語ったのは、少し長い初恋の話であった――

■用語
徽章(きしょう)……職業、身分などを示すバッジ
砂嘴(さし)……砂礫が堆積して形成された地形。
下辺(しもべ)……下の方。
遡航(そこう)……水流を遡って航行すること
産褥(さんじょく)……出産の刻、妊婦が使う寝床。
葉末(はずえ)……葉の末端。
煩瑣(はんさ)……こまごましてわずらわしいこと。

 

青ベか物語 第二十二話【おらあ抵抗しなかった】

 

■今週の青ベかは、男前が主人公。
以前、朗読させて戴いた「月夜の眺め」

https://youtu.be/-iE_DfKer2c

は、このエピソードが下敷きになっていたんですねえ。月夜の眺めは時代ものですが、こちらの舞台はもちろん浦粕です!

■登場人物
銀公……十七才の持てる男
おすみ……千本の次女
とみ……高品家の女中

■用語集
遍満(へんまん)……広くいっぱいに行き渡ること
蓋物……陶器などで、蓋のある物
喘鳴(ぜんめい)……ぜいぜい、ひゅうひゅうという呼吸音
しだら……よくない行状。好ましくないなりゆき

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