山本周五郎の世界

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■樅の木は残った、の再生リストです。
https://www.youtube.com/playlist?list=PLbLffmEwTDpqUxrw0aq2KZXpGx2ysC8bX

■山本周五郎の世界プレイリスト
https://www.youtube.com/playlist?list=PLbLffmEwTDpqZQF2P5DIQH8Ou-5s3ltQY

■赤ひげ診療譚 再生リスト
https://www.youtube.com/watch?v=ZKaoI5FMTM8&list=PLbLffmEwTDppFkmyaIAsxDtxFrA8lZS9p

■日本婦道記再生リスト
https://www.youtube.com/watch?v=ny3BCZehzlE&list=PLbLffmEwTDprZBIMM0lTD8K20kNUQ85Ca

 

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 山本周五郎は、明治36年生まれ。亡くなったのが1967年のことで、最近では青空文庫にも著作がのりはじめています。わたしなどもそれを利用して、朗読など行っていますが、この山本周五郎がじつに面白い小説をかく!

 この周五郎大先生、山梨県の生まれで、本名は清水三十六(さとむ)。年号からきてるんですね。明治四十年におこった大水害で、祖父母叔父叔母を失い東京に転居。小学四年のときの担任から小説家になれと励まされ本人もその気になったと言いますから、当時から非凡なものがあったのでしょう。小学校を卒業した周五郎は、木挽町二丁目にあった山本周五郎商店に徒弟としてすみこみます。そのあたり、芥川、太宰の華麗な学歴と比べると……ん? でも、この体験があの作風につながっていくんでしょうね。視力にもんだいのあった周五郎は徴兵検査こそ逃れるが、関東大震災をくらって山本周五郎商店はあえなく解散。

 周五郎は小説を書きながら、転居したり就職したり首になったりしていましたが、昭和七年、講談社発刊の雑誌「キング」にて、時代小説の執筆を開始します。三十代の周五郎は、その作品の半ば以上を講談社の雑誌から発表しています。今回、朗読して出した日本婦道記は、「婦人倶楽部」に書かれたもの。これが、第十七回直木賞に選ばれるわけですが、周五郎は辞退。四十才のときの話でした。この時期、第十一回芥川賞も高木卓が辞退しています。この著名な文学賞を受賞辞退したのは、この二名だけという話です。もっとも周五郎は、毎日出版文化賞(樅の木は残った)、文藝春秋読者賞(青べか物語)、も辞退しております。

 周五郎は、「山本周五郎」以外のペンネームもいくつも使っているのですが、この名に落ち着いたのは、やはり「山本周五郎商店」の店主、山本周五郎に恩義があったからでしょう。

 この店主は、自身も洒落齋という雅号をもっていて、周五郎が作家として自立できるまで、いろいろと支援していたんですね。ペンネームにこの名をつかったのは、周五郎の感謝がこめられていたんでしょうか? ふるきよき時代のお話であります。

 周五郎は文壇とは薄い人でヘビースモーカー。人嫌いで、座談はうまいのに、講演も全て断ってしまう。文学賞をすべて断ったのも、この性格に起因しているらしい。

日本婦道記

 

 

 

 

赤ひげ診療譚

舞台は江戸
小石川養生所でございます。

この養生所は、江戸中期から140年間にわたって貧民を救済した実在の施設で、主人公の新出去定のモデルとなった、江戸の町医者小川笙船もむろん実在。

敷設のきっかけは、徳川吉宗の目安箱にございます。小川笙船は目安箱を通じて嘆願を行い、施薬院の設置にこぎつけたんですね。自身も肝煎に就任しております。

この新出去定と、長崎留学をとげた保本登、さらに患者たちとの葛藤を描いております。黒澤明監督、三船敏郎の主演映画が有名でありますが、さて、山本周五郎の描くドクターヒューマンストーリー。いかがなりますことやら……
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映画「赤ひげ」は昭和四十年の封切りです。私が生まれるより、一回りも前ですよ! 保元登役は加山雄三だそうで、第一話の三枚目な役割からはちょっと想像しにくいですね。残り七話で変わってくるものと思いますが。
黒澤明は日本映画の浮沈をかけてとりくんでおり、シナリオ執筆に2年、撮影に1年半の時間をかけました。黒澤にとって最後の白黒映画とりなり、三船敏郎とのコンビもこれが最後となりました。

この映画、原作の山本周五郎も観覧しており、激賞の言葉をおくっています。興行的にもたいへんな成功をおさめ、海外でもいくつも受賞をはたし、日本映画を救うという黒澤の意気込みは見事果たされたことになります。

まあ、この朗読動画とは、関係のないお話なんですが。

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赤ひげ診療譚は、全八編の短編集となっております。
1.狂女の話
2.駈込み訴え
3.むじな長屋
4.三度目の正直
5.徒労に賭ける
6.鶯ばか
7.おくめ殺し
8.氷の下の芽

 

 

樅の木は残った

舞台は、仙台藩伊達家
 主題は、講談でおなじみ伊達騒動
 伊達騒動は、史上三度あったわけですが(三つとも関連性があるわけですが)、こたびの伊達騒動は、いわゆる寛文事件。主人公は、この事件の幕引きを行った原田甲斐。

 従来悪人とされてきた原田でありますが、明治になりその評価を一変させるある書物が発見されます。それが伊達家に秘蔵されてきた「伊達の黒箱」中には仙台藩が秘匿してきた文書が幾束も眠っていたわけですが……

 物語ること名人の域に達した山本周五郎は、三代お家騒動の一つと言われた伊達騒動をいかに料理して見せたのか? その答えがこたびの朗読からあかされていくわけです! 聴かなきゃ損! チャンネル登録よろしく!
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ちなみに伊達の黒箱は、仙台市博物館に所蔵されています。

雨あがる

剣の腕は無類に立ちながら、生来の不器用さ故に仕官のかなわぬ夫と、それを支えつづける妻。不器用ながら懸命に生きる夫婦が丘の向こうに見たものは――山本周五郎の傑作「雨あがる」を完全朗読!

 

 

 

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