【文豪を朗読!】吉川英治 宮本武蔵の巻 

国民的作家、吉川英治の代表作!

 主人公自体が著名人! もっとも売れた日本人作家といえば、この人の五輪書です。世界でもっとも売れた本は、聖書ですが。

国民的文学作家――吉川英治はこう呼ばれた。非常に広範な読者を獲得した人で、そんな吉川の代表作がご存じ「宮本武蔵!」
 1892年〈明治25年〉に生まれた吉川英治が、かの剣豪を文学世界にとびこませたのは、1935年(昭和10年)のこと!
 ちなみに筆名の吉川英治は、本名の吉川 英次(ひでつぐ)を新聞社が誤植して、掲載してしまったことからきている。本人はこれが気に入ったらしい。
 吉川が宮本武蔵に着想したころ、この男はすでに人気作家となっており、巨額の印税も手にしていた。ところが、清貧の時代から苦楽をともにした妻はこの変化について行けずヒステリー起こすようになり、吉川は家出をするなど、けして順風満帆であったわけではない。
 そんな中書かれた剣禅一如に邁進する武蔵の姿は、当時の大衆にうけ、新聞史上空前のヒット作にのし上がった……!
 時代は太平洋戦争のまっただ中! そんな時代のうねりの中で描き出された剣豪宮本武蔵の物語が面白くないわけがない!
 というわけで、まずは地の巻より、随時お届けいたします。
 いずれ、ひとまとめにする予定ですが、しばしお付き合いくださいませ。

 

地の巻

 

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■吉川英治作 宮本武蔵 -- 地の巻目次
 鈴
 毒茸
 おとし櫛
 花御堂
 野の人たち
 孫子
 縛り笛
 千年杉
 樹石問答
 三日月茶屋
 弱い武蔵
 光明蔵
 花田橋
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水の巻 上下巻

 

 

火の巻 上下巻 

 

 

 

風の巻 前編

剣禅一如をめざし、漂泊の旅を続ける宮本武蔵。

 吉岡清十郎との約定どおり、京の都にあらわれる。

 清十郎らは、一門の面子をかけて、この男を迎え撃とうとするが、武蔵はあまりに強く……

 実在の剣豪を、昭和の文豪が描ききった名作を、全文朗読中です!

 風の巻 後編 一~六巻

 

■用語種 宮本武蔵
法燈(ほうとう)……仏前にそなえる灯火。
鳥語(ちょうご)……鳥の声。
林泉(りんせん)……林や泉水を配してつくった庭園。
御斎(おとき)……仏事法会のときに出す食事。
栴檀(せんだん)……落葉高木
飛雪(ひせつ)……風に吹き飛ばされながら降る雪。
荊棘(けいきょく)……じゃまになるもの。困難の多いこと。
蕭条(しょうじょう)……ひっそりとものさびしいさま。
迦陵頻伽(かりょうびんが)……極楽浄土にいるといわれる想像上の鳥。
心耳(しんじ)……心の耳。心で聞き取ること。
慚愧(ざんき)……自分の見苦しさや過ちを反省して、深く恥じること。
具相(ぐそう)……仏身にそなわっている相好。
奉書(ほうしょ)……主人の意を受けて従者が下達する文書
役寮(やくりょう)……雲水を指導する老師のこと。
司直(しちょく)……事の是非、善悪などをさばく役職。
満腔(まんこう)……体全部
衒気紛々(げんきふんぷん)……才能学識などを見せびらかし、自慢したがる気持ち。
寸毫(すんごう)……ほんの少し
俯仰(ふぎょう)……うつむくことと、仰ぎ見ること。見回すこと。
笞(しもと)……罪人を打つのに用いた鞭。
二更(にこう)……現在の午後九時、または午後十時、から二時間のこと。
発願(ほつがん)……神仏に願をかけること。立願。願掛け。
庫裡(くり)……寺院で、食事を整える建物。
短檠(たんけい)……室内用の灯火具。
方丈(ほうじょう)……寺の中にある、住持の住居。
四顧(しこ)……四方を見回すこと。
大原女(おはらめ)……京都の大原から、たきぎや木工品をうりにくる女性。
山袴(やまばかま)……仕事用の袴。たっつけ袴。もんぺ。
旗亭(きてい)……料理屋。酒場。または旅館。
どべっつい……土でつくった竈。
惨苦(さんく)……いたましい苦しみ。ひどい苦労。
孤愁(こしゅう)……一人で物思いにふけること。また、その思い。
奴僕(ぬぼく)……下男。雑役に使われる人。
媚汁(びじゅう)……なまめかしく、いろめくこと。

緋桃(ひもも)……花が濃紅色の桃。
連理(れんり)……枝と枝が重なり、木目がつうじあうこと。また、夫婦男女の深い契りのこと。
噴飯(ふんぱん)……がまんできずに笑ってしまうこと。
碩学(せきがく)……治めた学問の広く深いこと。
招請(しょうせい)……頼んできてもらうこと。招き呼ぶこと。
忌憚(きたん)……いみはばかること。えんりょすること。
寒心(かんしん)……恐れや不安でぞっとすること。
そぞろ……なんとなく
畢生(ひっせい)……一生涯
浄行(じょうぎょう)……清浄な行い。
一毫(いちごう)……寸毫。一本の細い毛。
参進(さんしん)……神前や貴人の前に進み出ること。
清冽(せいれつ)……水などが清らかに澄んで冷たいこと。
薬餌(やくじ)……病人にとっての薬と食物。
恩愛(おんない)……おんあい。慈しみ。
比翼(ひよく)……二羽の鳥が翼を並べること。
短檠(たんけい)……室内用の灯火具。
灯心(とうしん)……行灯の芯
碧落(へきらく)……青い空。遙か遠いところ。
けんつく……荒々しく邪険にしかりつけること。またその言葉。
とき色……淡い赤色。

炊煙(すいえん)……炊事の煙
夜来(やらい)……昨夜来。または、数夜このかた
一尋(ひとひろ)……両手を広げた身の丈ほどの長さ。
牛方(うしかた)……牛飼い。牛を扱うひと。牛を使って物を運ぶ人。
ひさぐ……うる
情痴(じょうち)……愛欲のために理性を失うこと。
楼門(ろうもん)……二階作りの門。下層に屋根がないもの。
婀娜(あだ)……女性の色っぽくなまめかしいさま。
娼家(しょうか)……娼婦をおいて客を取る家
旧怨(きゅうえん)……古くからの恨み
口吻(こうふん)……物の言い方。話し方。口ぶり。
宿怨(しゅくえん)……積年のうらみ。
嫉視(しっし)……ねたみ憎む気持ちでみること。
草いきれ……草むらが夏の強い日差しを受けてハッする熱気。
一叢(ひとむら)……ひとかたまり。
一朶(いちだ)……一群れ。
翻然(ほんぜん)……ひるがえるさま。急に心をあらためること。
瀑布(ばくふ)……滝。

 

空の巻

第一話 普賢

■あらすじ
 滝での出来事から、すっかりきまずくなってしまったおつうと武蔵。離れて江戸への旅路をゆくおつうのところへ、本位田又八があらわれる。

 今回、又八はまたも悪役です。

■用語集 宮本武蔵
半里(はんみち)……一里の半分。約二キロ。はんり。
殷賑(いんしん)……活気があって賑やかなこと。繁華。
鳥目(ちょうもく)……金銭
床几(しょうぎ)……数人架けられる横長の腰掛け台。
滝津瀬(たきつせ)……滝のような急流。
淙々(そうそう)……水が音を立てて、よどみなく流れるさま。
畢竟(ひっきょう)……つまるところ
瞋恚(しんい)……怒ること。いきどおること。
雲表(うんぴょう)……雲の上。雲の外。
慚愧(ざんき)……自分の見苦しさや過ちを反省して、心に深く恥じること。
迷妄(めいもう)……道理がわからず、事実でないことを事実だと思い込むこと。
虚飾(きょしょく)……実質を伴わない外見だけの飾り。見え。
野馬(のうま)……野飼の馬。

第二話 木曾冠者

■用語集 宮本武蔵
倉皇(そうこう)……あわてふためくさま
鼠賊(そぞく)……こそどろ。
一叢(ひとむら)……ひとかたまり
雪渓(せっけい)……雪や氷が夏でも残っている高山の谷。
金剛不壊(こんごうふえ)……きわめて堅固で壊れないこと
田夫(でんぷ)……農夫。でんぶ。
のべつ……絶え間なくつづくさま。ひっきりなしに。
野伏り……山野に隠れ、追い剥ぎや強盗を働く、武装した民衆。

第三話 毒歯

■あらすじ
 武蔵に裏切られたと思い込んだ又八は、お通をさらいわがものにしようと暴力をふるう。

■用語集 宮本武蔵
池心(ちしん)……池の真ん中
池畔(ちはん)……いけのほとり。池之端
沛然(はいぜん)……雨が勢いよく降る様
辛労(しんろう)……つらい苦労、大変な骨折りをすること
口吻(こうふん)……くちさき。物の言い方。話しぶり。
業腹(ごうはら)……ひじょうに腹が立つこと。
悪方(あくがた)……仇役
淋漓(りんり)……水汗血などが、したたり落ちる様。
喪心(そうしん)……魂が抜けたように放心すること
証印(しょういん)……証明するために捺す印。
梁(うつばり)……屋根の重みを支えるための横木

第四話 星の中

 

第五話 導母の杖

■用語集
暁雲(ぎょううん)……明け方の雲
まじろぎ……まばたき
大豪(だいごう)……大富豪。または、大豪傑
畢竟(ひっきょう)……つまるところ。結局
顕現(けんげん)……ハッキリとした形で現れること
小祠(しょうし)……小さなほこら
やにわに……そのばですぐ。たちどころに。いきなり。だしぬけに
幕下(ばくか)……家来。
参籠(さんろう)……祈願のため、神社や寺院などに、ある期間こもること。
同苗(どうみょう)……同じ姓。または、同じ一族。
自若(じじゃく)……落ち着いて、心や態度に少しの乱れもないこと。
隻手の声……禅の考案の一つ。
一如(いちにょ)……一体であること。
無碍(むげ)……妨げのないこと。なにものにもとらわれないこと。
多幸(たこう)……非常に幸せなこと。

第六話 一夕の恋

■登場人物
石母田外記……伊達家家臣

■用語集
烏滸(おこ)……愚かなこと。ばかげていること。
濃藍(のうらん)……暗い藍色
樹下石上(じゅかせきじょう)……山野、路傍などに野宿すること
下向(げこう)……都から地方にいくこと。
衷情(ちゅうじょう)……うそやいつわりのない、本当の心
慚愧(ざんき)……自分の見苦しさや過ちを反省して、心に深く恥じること。
聳動(しょうどう)……驚かし動揺させること。怖れ動揺すること。
称揚(しょうよう)……ほめたたえること
行幸(ぎょうこう)……天皇が外出すること
御名(ぎょめい)……天皇の名。天皇の署名。
田夫(でんぷ、でんぶ)……農夫。やぼ。いなかもの
題簽(だいせん)……題名などを記して春、細長い紙片。布の場合も
乱麻(らんま)……物事の乱れた様。乱れた世の中。
臥所(ふしど)……寝床
忽然(こつねん、こつぜん)……物事の出現、消失が急な様

 

第七話 銭

■あらすじ
 おつうと城太郎をさがす道々、武蔵は人足にだまされて有り金をはたく始末。空腹に立ち寄った、たてば茶屋で、武蔵は自分の荷物の中に金包みをみつける。それは
が入れてくれたものだったが、それが元で山賊に付け狙われることになり。
#空の巻第七話 #吉川英治 #宮本武蔵

■用語集
往還(おうかん)……道を行き来すること。往来。または、人などが行き来するための道。街道。
夜来(やらい)……昨夜来。また、数夜この方。
痛痒(つうよう)……精神的肉体的な苦痛
楼門(ろうもん)……二階作りの門。下層に屋根がない。
神馬(しんめ)……神社に奉納する馬
詐取(さしゅ)……金品をだまして取ること
中食(ちゅうじき)……ちゅうしょく。なかしょく。昼飯
実相(じっそう)……実際の有様。ありのままの姿。
暫時(ざんじ)……少しの間。しばらく。
鳥目(ちょもく)……銭の異称。江戸時代の銭貨が穴あきで、鳥の目に似ていたことから。
黙契(もっけい)……無言の内に合意が成り立つこと。またその合意。
閑居(かんきょ)……世俗を逃れて心静かに暮らすこと。
手すさび……ひまつぶしなどにすること
渺(びょう)……水面などが限りなく広がっている様々
蛟竜も時を得ざれば、むなしく淵に潜む……時運に恵まれず、実力を発揮できない英雄や豪傑。
雅懐(がかい)……風雅な思い。

第八話 虫焚き

 

第九話 下がり女郎

■用語集
往還……オウカン・道を行き来すること。主用な道路
旅舎……リョシャ・旅館。
下向……ゲコウ・都から地方へ行くこと
膝下……シッカ・膝のすぐ蕎麦。身に近いところ。
種々相……シュジュソウ・いろいろな姿。

 

第十話 火悪戯

助市……奈良屋の大蔵の下男

■用語集
倉皇……ソウコウ・あわてふためくさま
別当……ベットウ・本務のある者が別の職務を担当すること。転じて,専任の長官。
粗略……ソリャク・物事の扱い方などが丁寧でないこと
人品……ジンピン・人としての品格。身なり・顔立ち・態度などを通して感じられるもの
有体……アリテイ・ありのまま
頭陀袋……ズダブクロ・いろいろな物が入るような、だぶだぶした袋
傾城……ケイセイ・遊女
苦界……クガイ・遊女のつらい境遇。苦しみの多い世界
行雲流水……コウウンリュウスイ・物事に執着せず、淡々として自然の成り行きに任せて行動することのたとえ
樹下石上……ジュゲセキジョ・山野・路傍などに露宿すること
博労……バクロウ・牛馬の売り買い・仲介を生業とする人
聚楽…ジュラク・聚楽第の略
酔眼……スイガン・酒に酔って焦点の定まらない目つき
金壺眼……カナツボマナコ・おちくぼんで丸い目
遅疑……チギ・グズグズためらっていること。

第十一話 草雲雀

朱美とわかれて、道に迷った城太郎は、森のそばちかくで、大蔵の姿をみつける。この初老の男、どうやら、ただの裕福な大家ではないらしい……

■用語集
搦手……カラメテ・相手の弱点。注意を払っていないところ
祐筆……ユウヒツ・文書・記録の作成をした武家の職名。
御寝……ギョシン
巨松……キョショウ
やにわに……そのばですぐ。たちどころに。いきなり。突然。だしぬけに
一骨……ヒトホネ・ちょっとした苦労。少しの努力。
町場……市街地。
にべなく……そっけがない。愛想がない。

 

第十二話 草分けの人々

さて、江戸にやって参りましたみんなの人気者お杉婆。今度は職人ともめ、泥棒ともめしておりますが、新開地江戸の気風は彼女につめたいようで……

半瓦 弥次兵衛……江戸の男伊達。

■用語集
目角……メカド・怒った目つき。目の端。目尻。
慴伏……ショウフク・勢いにおそれてひれ伏すこと
歩卒……ホソツ・徒歩で従軍する兵士。足軽。歩兵。
乱破……ラッパ・忍者
性骨……ショウボネ・ショウコツ・持って生まれた資質。個性。

 

第十三話 喧嘩河原

菰の十郎……半瓦の子分
稚児の小六……同上

■用語集 喧嘩瓦
蕩尽……トウジン・財産などを使い果たすこと
戸長……コチョウ。行政事務の責任者
御神灯……ゴシントウ・ミアカシ・神前に供える燈。
盃洗……酒席で、やりとりする杯を洗い注ぐための器
瀞……トロ・川の水に浸食されて出来た深い淵。流れが緩やかなところ
渺々……ビョウビョウ・水面などが限りなく広がっている様。遙かにかすんでいる様。
普門品……フモンボン・観音経

第十四話 かんな屑

同舟……同じ船に乗り合わせること
六方者……むほうもの・江戸市中を横行した男伊達。ロッポウモノ。六方詞という特殊語をつかったとされている。
紺屋……こうや・こんや。染め物を生業とする
残肴……食べ残しの肴。酒宴の残り物。
頓狂……だしぬけに。その場にそぐわない調子外れの言動をすること
ぞめき……うかれさわぐこと。遊郭や夜店などを冷やかしながら歩くこと。ひやかし客。ぞめきの客

 

第十五話 梟

 

第十六話 通夜童子

ようやく武蔵登場の回です。放浪の旅に疲れを覚えた武蔵が出会ったのは、川にてドジョウを洗う一匹の童だった。

三之助……武蔵が下総の寒村で出会った少年

■用語集
蕭々……ものさびしい。
野路……野中の道。のみち。
野末……野の外れ。野の果て。
満地……地面いっぱいに満ちていること。地上一面。
露衣風身……何事にもとらわれず、自然と一体になった境地。
魔魅……人をたぶらかす魔物。
野差刀……ノザシ
田夫野人……デンプヤジン・教養のない粗野な人。田舎者。
肥沃……土地が肥えていて、農作物がよく出来ること

第十七話 一指さす天

■用語集
夜もすがら……一晩中。よどおし。よすがら。
感奮……心に感じて奮い立つこと
惰気……だらけた気分。なまけ心。
孤愁……一人で物思いにふけること
勃然……突然
行道……仏道の修行
余恵……ヨケイ・おこぼれ
行乞……托鉢
経綸……国家の秩序をととのえ治めること。その方策
治民……人民を治めること
孜々……つとめはげむこと

 

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