「烏」山家で父娘二人で暮らすお文。娘の心さびしさをやわらげるため、父は子烏を与えた。幕末の悲劇を山本周五郎が描きます。【山本周五郎/朗読時代小説】

 

■あらすじ
 娘お文のために、与えた烏は、勘太と名付けられ、オウムのように言葉をしゃべる鳥に成長した。そんな山家に、勤王浪士の少年が、津山藩の追手に、怪我を負わされ、さまよいこむ。お文は少年を助けようとするが、侍たちが小屋にふみこんでくる。

■登場人物
お文……太兵衛の娘。しゃべる烏勘太を育てる。
太兵衛……猟人。お文の父。
勘太……お文が可愛がっているしゃべる烏。
梶金之助……土佐藩足軽の少年。津山藩を探る最中、怪我をしてお文に家に逃げ込む。

■用語
粗朶(そだ)……切り取った木の枝。
唱名(しょうみょう)……仏を心中に念じて、その名を声に出して唱えること。
賜暇(しか)……官吏などの休暇

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