神さまを数えるのに、単位、という言い方は穏当ではないかもしれませんが、柱を当サイトでも用いています。古より大木には神さまが宿ると考えられてきました。
全国にある御神木がそれです。
また、柱は天に向かって垂直に立つので、神さまの通り道とみなされたのです。
イザナギ、イザナミが、芦原の中つ国で最初にしたのも、天の御柱を立てることでした。
昔の家には、中芯に大黒柱がありましたが、その家の氏神が宿るとされています。
伊勢神宮正殿の床下にも重要な柱があります。「心御柱」(シンノミハシラ)と呼ばれる特別な柱で、大黒柱と同様、構造物としては、必ずしも必要なものではありません。そもそも建物自体に接していないのです。
遷宮の際、心の御柱を新たに立てる、「心御柱奉献祭」という神事があります。夜間に非公開で行われるほど重要な神事となっています。御柱は、神宮の中心であり、神の依り代でもあるのです。
神が身近な存在である日本人らしい発想なのかもしれませんね