朗読『日本婦道記』山本周五郎【作業・睡眠用朗読】 読み手七味春五郎  発行元丸竹書房

第一弾 待つ

 

今週の、木曜山本周五郎アワーは、日本婦道記の三本立て。「待つ」をテーマに「春みたび」「不断草」「二十三年」
 二年ほど前に朗読したことがありますが、今回は、再度録音してお届けします。
 
■AI対策のおまけ「ゆる体操」 
 私が、もう二十年以上いっかんして続けているゆるトレーニングなんですが、おかげで肩こり腰痛もなく、健康です。うちのチャンネルは平均年齢も高いので、ちょっとずつ紹介していこうと思います。
 ちょうど私の師匠がYouTubeチャンネルをはじめましたので、ここに貼り付けておきます。
https://www.youtube.com/channel/UCnuDd0DgwDQa1bwFo8Tql3w

 ゆる体操は、書籍もけっこうあります。教室も各地にありますので、興味のある方は、お近くのゆる体操教室まで。ちなみに私は教えてません。

■春みたび 1943年(昭和18年)4月 『婦人倶楽部』
 戦場で行方知れずとなった夫。戦から逃亡したという汚名にたえながら、伊緒は待つ。
●登場人物
和地伝四郎……戸田大垣藩の徒士。天草征討軍に加わる。
伊緒……伝四郎の妻。
郁之助……伝四郎の弟。病弱。
すぎ女……伝四郎の母。
戸田氏銕……伝四郎の主君。天草征討軍の将。
林八郎右衛門……伊緒の父。
正之進……伊緒の兄。
伊四郎……伊緒の弟。
大高金右衛門……戸田家の老臣。
戸田治郎右衛門……戸田家の老臣。
内藤九右衛門……戸田家の家臣。
成川一郎兵衛……戸田家の家臣。
酒井源右衛門……戸田家の家臣。
森伝兵衛……戸田家の家臣。
村井五郎左衛門……戸田家の家臣。
平田玄蕃……戸田家の槍組番頭。

■不断草 1943年(昭和18年)5月 『婦人倶楽部
 突然の離縁に、自死すら考える菊枝。彼女は目の見えぬ義母を支えながら、夫の帰藩を待つ。
●登場人物
菊枝……三郎兵衛の妻。
登野村三郎兵衛……藩政改革に連座して退国する。
千坂与市清高……千坂対馬の子。
姑……三郎兵衛の母。目が不自由。
蜂屋伊兵衛……菊江の仲人。
仲沢庄太夫……菊枝の父。上杉家三十人頭。
仲沢門十郎……庄太夫の長男。
美代……門十郎の妻。
千坂対馬……上杉家執政。
上杉治憲……藩主。
長沢市左衛門……村の名主。

■二十三年 1945年(昭和20年)10月 『婦人倶楽部』
 藩のとりつぶしに翻弄される新沼一家。おかやは、主家を助けながら、主人と臣之助の花開く日を待つ
 
●登場人物紹介
新沼靭負……会津蒲の浪人。蒲生家に仕官するため、松山に行く。
おかや……新沼家の婢。崖から落ち、口がきけなくなる。
多助……おかやの兄。
臣之助……靭負の長男。
牧二郎……靭負の二男。
みぎは……靭負の妻。会津で病没する。
蒲生忠知……松山藩主。
松平隠岐守定行……新松山藩主。
いね……牧二郎の妻。

■この動画の目次
0:00 春みたび 一
7:04 春みたび 二
13:31 春みたび 三
21:05 春みたび 四
30:17 春みたび 五
37:54 春みたび 六

45:09 不断草 一
51:17 不断草 二
58:06 不断草 三
1:05:02 不断草 四
1:12:27 不断草 五

1:24:21 二十三年 一
1:31:26 二十三年 二
1:38:55 二十三年 三
1:46:29 二十三年 四
1:54:09 二十三年 五

 

第二弾 恋

今週の、木曜山本周五郎アワーは、日本婦道記の三本立て。
の第二弾! テーマは「恋」
 お届けするのは、「墨丸」「蜜柑畑」「小指」の三作品。

 二年ほど前に朗読したことがありますが、今回は、再度録音してお届けします。
 
■AI対策のおまけ「ゆる体操」
 今回は、「膝コゾコゾ体操」です
 私が、もう二十年以上いっかんして続けているゆるトレーニングなんですが、おかげで肩こり腰痛もなく、健康です。うちのチャンネルは平均年齢も高いので、ちょっとずつ紹介していこうと思います。
 ちょうど私の師匠がYouTubeチャンネルをはじめましたので、ここに貼り付けておきます。
https://www.youtube.com/channel/UCnuDd0DgwDQa1bwFo8Tql3w

 ゆる体操は、書籍もけっこうあります。教室も各地にありますので、興味のある方は、お近くのゆる体操教室まで。ちなみに私は教えてません。

■墨丸 1945年(昭和20年)8・9月 『婦人倶楽部』発表
 鈴木家で引き取った孤児のお石。色が黒くちびで、みっともない、と思っていた娘はやがて成長していき……せつない別れをつづった忍ぶ「恋」。
 旧題は、「文鎮」だそうです。

●登場人物
お石……孤児となり、鈴木家で養われる。
鈴木平之丞……お石を長じて好きになり結婚を申し込むが……。墨丸のあだ名をつける。
鈴木惣兵衛……吟味役。平之丞の父。
検校……琴の名手。お石の師。
榁尚伯……和学者。お石の師匠。
松井六弥……平之丞の友人。
そで……六弥の妹。
樋口藤九郎……平之丞の友人。
三寺市之助……平之丞の友人。
水野右衛門佐忠春……藩主。
小出小十郎……前藩主忠善の家臣。

■蜜柑畑 1944年(昭和19年)7月 『婦人倶楽部』
 婚約者に、隠し妻と息子がいることを知り、破談となった信乃だが、伝三郎を忘れることができない。一途な娘の恋。

●登場人物
清川信乃……信左衛門の妹。婚約者の伝三郎に隠し妻と子供がいると兄に告げられる。
清川信左衛門……郷士。
杉屋伝三郎……信左衛門の友人。信乃の婚約者。
折田主税……金田流道場の師範。
時山猪市郎……伝三郎の兄。
安藤義門……田辺城主。
清七……清川家の老僕。
時山かね……伝三郎の妻。
辰之助……かねの子。

■小指 1946年(昭和21年)1月 『講談雑誌』
 放心癖があって、どこか抜けたところのある平三郎。おおらかな両親の元で育った彼は、いつか小間使いの八重に心を惹かれていき。
 善人ばかり登場する、恋物語。
 
●登場人物紹介
山瀬平三郎……小姓組書物番。放心癖がある。
八重……山瀬家の小間使い。平三郎の身の回りの世話をする。
山瀬新五兵衛……平三郎の父。中老。
なお女……平三郎の母。八重の人となりを愛している。
鹿島主税……新五兵衛の友人。
芝方左内……平三郎の見合い相手の父。
早苗……見合い相手。
吾八……八重の兄。
田辺重左衛門……平三郎と同藩の侍。
八重……重左衛門の娘。平三郎の妻。

■この動画の目次
0:00 墨丸 一
6:49 墨丸 二
13:28 墨丸 三
20:12 墨丸 四
26:52 墨丸 五
33:27 墨丸 六
42:46 墨丸 七

51:44 蜜柑畑 一
57:02 蜜柑畑 二
1:02:35 蜜柑畑 三
1:08:59 蜜柑畑 四

1:15:38 小指 一
1:21:30 小指 二
1:27:28 小指 三
1:33:50 小指 四
1:39:45 小指 五

第三弾 妻

今週の、木曜山本周五郎アワーは、日本婦道記の三本立て。
の第三弾! テーマは「妻」
 お届けするのは、「襖」「梅咲きぬ」「松の花」の三作品。

 二年ほど前に朗読したことがありますが、今回は、再度録音してお届けします。
 
■AI対策のおまけ「ゆる体操」
 とある日の練習風景です。腰と背中をほぐしております。リードは小野勝之。
 私の先生ですが、YouTubeで指導動画を配信していますので、ゆる体操習ってみたい方は、こちらまで。

https://www.youtube.com/channel/UCnuDd0DgwDQa1bwFo8Tql3w

 ゆる体操は、書籍もけっこうあります。教室も各地にありますので、興味のある方は、お近くのゆる体操教室まで。ちなみに私は教えてません。

■襖 1943年(昭和18年)3月 『婦人倶楽部』発表
 幼い頃に両親をなくし、ワガママいっぱいに育った次郎兵衛は、誰の意見も聞かず自儘な遊蕩に耽っていた。次郎兵衛の行状を治すために、妻として名指しされた阿市は、藩でも有名な「烈女」であった。
 有能すぎる女性の、夫への献身を描いた「妻」の物語。

■島原の乱に興味をもたれた方は、こちらもどうぞ。島原の乱は第二部から舞台になります。「正雪記」
https://bit.ly/3B2q4Ut

●登場人物
西村次郎兵衛……信綱の家臣の一人。わがままに育ち遊蕩にふける。
阿市(おいち)……文武にすぐれた烈女として名高い。次郎兵衛の妻となる。
和田利兵衛……江戸の老職で、次郎兵衛の後見。
松本五郎左衛門……老職。阿市の父。
弥左衛門……西村家の老家扶。
松平信綱……忍城主。次郎兵衛の主君。島原征討軍総督。
板倉重昌……島原征討軍の大将。
戸田氏銕……島原征討軍の将。
松平甲斐守輝綱……信綱の世子。

■梅咲きぬ 1942年(昭和17年)10月 『婦人倶楽部』発表
 直輝の妻「加代」は才能豊かな女性で、どんな習い事も、衆目を集める上達ぶりをみせていた。だが、道の深奥まで、あと少しのところで、姑かな女に習い事をやめさせられてしまう。
 道徳観念は少し古めかしていますが、これも「妻」の物語。

●登場人物
多賀直輝……前田家の重職。
加代……直輝の妻。歌の道を極めんとするが、姑に反対される。
かな女……加代の姑。
三郎左衛門……かな女の夫。故人。
加賀守綱紀……前田家当主。
菅真静……歌学者。加代の和歌の師匠。

■松の花 1942年(昭和17年)6月 『婦人倶楽部』発表作品 
 年寄役を辞めて、松の花、という婦人道徳を描いた書物の校訂にまわった藤右衛門。人生の黄昏時に病で妻を失うが、いなくなったあとに、妻が家中の家臣、女房たちに慕われていたことを知り、驚く。
 知られざる妻の献身にとまどう夫を描いた、これも「妻」の物語。

●登場人物紹介
佐野藤右衛門……紀州徳川家の元年寄役。
やす女……藤右衛門の妻。
格之助……藤右衛門の長男。
金三郎……藤右衛門の二男。
なみ女……格之助の妻。
そよ……女中頭。
佐野伊右衛門……老職。佐野家本家の主人。
森蔵人……大寄合。
六郎兵衛……佐野家家扶。
左内……佐野家用人。
松田吉十郎……佐野家若侍。

■この動画の目次
0:00 襖 一
6:06 襖 二
12:29 襖 三
18:39 襖 四
24:40 襖 五

34:46 梅咲きぬ 一
40:47 梅咲きぬ 二
47:10 梅咲きぬ 三
53:30 梅咲きぬ 四

1:03:28 松の花 一
1:10:37 松の花 二
1:17:18 松の花 三
1:23:53 松の花 四
1:36:38 松の花 五

第四弾 夫

今週の、木曜山本周五郎アワーは、日本婦道記の四本立てでございます。
第四弾の、テーマは「夫」
 婦道記ですから、主人公は、妻なのですが、夫が主題になっております。
 お届けするのは、「風鈴」「雪しまく峠」「菅笠」「藪の陰」の四作品。

 いずれも、二年ほど前に朗読したことがありますが、今回は、再度録音してお届けします。

■風鈴 1945年(昭和20年)11・12月 『婦人倶楽部』発表作品
 両親にはやく死なれた弥生は、貧困にもめげず、二人の妹を育て上げ、嫁に出したことを誇りとしていた。だが、妹たちは婚家の贅沢な暮らしで少しずつかわっていく。人の生き甲斐を説いた「夫」と妻の物語。

●登場人物
弥生……三右衛門の妻。
加内三右衛門……弥生の夫。勘定所勤め。
与一郎……弥生の子。
松田弥兵衛……三右衛門の実父。
小松……弥生の妹。百樹家に嫁ぐ。
津留……弥生の妹。秋沢家に嫁ぐ。
百樹靭負……小松の夫。用人格。
秋沢継之助……津留の夫。扈従組の上席。
岡田庄兵衛……勘定奉行。三右衛門の上司。

■雪しまく峠 1943年(昭和18年)12月 『婦人倶楽部』発表作品
 平戸の松浦をおそった謀叛騒ぎ。夫がその謀叛に担ぎ出されたと知ったお沙伊は、士道のために飯盛城をめざし、雪のしまく峠に足を踏み入れる。これも妻と「夫」の物語。

●登場人物
お沙伊……右京の妻。臨月の身重ながら、夫の謀叛をいさめるために、雪の中へ。
山本右京……丹後守親の家臣。唐船城の重職。
勝之助……右京の子。
渡辺権太夫……伊万里の伯父。謀反軍に参加する。
松浦丹後守親……相神浦飯盛城主。
松浦隆信……平戸城主。
松浦鎮信……隆信の子。
有馬修理太夫……島原城主。
有馬五郎……修理太夫の二男。親の養子。唐船城主。
松浦九郎……隆信の三男。親の養子。
軍兵衛……山本家の家士。
弥太……山本家の家士。

■菅笠 1945年(昭和20年)10月 講談社発行の産報文庫『菊屋敷』収録作品
 ふとしたことから、吉村大三郎の妻になることになったあきつ。それは彼女のうそからはじまったことで。まだ見ぬ「夫」と妻の献身の物語。

●登場人物
あきつ……足軽の娘。孤児。嘘をきっかけに、大三郎と祝言をすることに。
吉村大三郎……足軽小頭。乱暴者と評判がわるい。
より女……大三郎の母。あきつを頼りにする。

花世……足軽の娘。あきつの友人。
しん……足軽の娘。あきつの友人。
太田助七郎……あきつの遠縁の足軽。あきつの養父。
沢倉孫兵衛……しんの婚約者。
徳川家康……浜松城主。

■藪の陰 1943年(昭和18年)7月 『婦人倶楽部』発表作品
 安倍休之助の妻になることになった由紀。その祝言の日、夫は大けがをし、侍たちに担がれて帰ってくる。夫はなぜけがをしたのか? 由紀はこの見知らぬ夫を信じ、献身をつくそうとするが……その真実は休之助の献身でもあった。若き、「夫」と妻の物語。
   
●登場人物
由紀……休之助の妻。
安倍休之助……由紀の夫。おなんど役。祝言の当日けがをする。
図書……由紀の父。大寄合役。
源吾……由紀の兄。
なお女……休之助の母。
吉岡頼母……由紀と休之助の仲人。
沢本平太夫……おなんど頭。
瀬沼新十郎……休之助の友人。

■この動画の目次
0:00 風鈴 一
6:27 風鈴 二
13:28 風鈴 三
21:49 風鈴 四
28:51 風鈴 五
35:56 風鈴 六

45:32 雪しまく峠 一
52:01 雪しまく峠 二
58:27 雪しまく峠 三
1:05:13 雪しまく峠 四

1:12:56 菅笠 一
1:20:04 菅笠 二
1:26:27 菅笠 三
1:33:39 菅笠 四
1:40:41 菅笠 五
1:48:10 菅笠 六
1:54:55 菅笠 七

2:03:26 藪の陰 一
2:10:53 藪の陰 二
2:17:56 藪の陰 三
2:25:18 藪の陰 四
2:32:08 藪の陰 五
2:39:19 藪の陰 六

2:49:26 おまけ動画 マルタイ棒ラーメン

第五弾 母

今週の、木曜山本周五郎アワーは、日本婦道記の三本立て。
第五弾の、テーマは「母」でございます。
 お届けするのは、「二粒の飴」「髪かざり」「壱岐の島」の四作品。
 厳しくも愛情深い、母たちが登場します。

 いずれも、二年ほど前に朗読したことがありますが、今回は、再度録音してお届けします。

■二粒の飴 1945年(昭和20年)2月 『婦人倶楽部』
 嫁にいく娘に母がそっと手渡したのは、二粒の飴——
 他愛のない代物ながら、そこには貞代が亡き母から受け取った、愛の物語が詰まっていた。せいいっぱいの献身を子に示した「母」の物語。

●登場人物
貞代……五歳の時に父が切腹をする。母と幼い弟の三人で江戸への旅にでる。
母上……貞代の母。なれない江戸で子供二人を育てる。
重松伊右衛門(亀之助)……貞代の弟。
重松伊十郎……貞代の父。
相馬徳胤……相馬藩主。
彦六……重松家の下僕。
あなた……貞代の娘。

■髪かざり 1944年(昭和19年)1月 『婦人倶楽部』
 お稲の父、勘右衛門は一代で新津屋の身上を築き、さらに藩のため息子のため、新航路の開拓を志し、海に出た。勘右衛門は帰らない。お稲は、病弱の母と、幼い弟を守るために、懸命に働く。献身なお稲に、娘としての生き方をとく「母」の物語。

●登場人物
お稲……勘右衛門の娘。父の船が難破する。
お園……勘右衛門の女房。
勘右衛門……廻船問屋「新津屋」の主人。
十吉……勘右衛門の子。
和平……新津屋の老手代。
八右衛門……今津屋の主人。
武造……八右衛門の二男。
岡田……浜田藩の勘定奉行。

■壱岐の島 1944年(昭和19年)5月 『婦人倶楽部』
 幕末、欧米列強に対抗するため、壱岐の島にも防備の備えが整えられつつあった。不穏な世相をよそに、吉蔵は何者かになるために家を出る。母は息子の生き方が不満で——
 壱岐の島に脈づいてきた「母親」たちの、心の物語。

●登場人物
吉蔵……農民。作太郎の二男。農民が嫌で、武士か僧侶を志す。
お民……吉蔵の母。吉蔵の書物読みが気に食わず家を追い出す。
作太郎……吉蔵の父。
幸蔵……吉蔵の兄。
拙庵……東光寺の住持。吉蔵に書物を貸す。
豊永徳右衛門……可須郷の庄屋。

■この動画の目次
0:00 二粒の飴 一
7:15 二粒の飴 二
14:48 二粒の飴 三
21:57 二粒の飴 四

28:48 髪かざり 一
35:56 髪かざり 二
42:32 髪かざり 三
48:58 髪かざり 四

55:47 壱岐の島 一
1:02:25 壱岐の島 二
1:08:57 壱岐の島 三
1:16:49 壱岐の島 四
1:40:41 菅笠 五
1:48:10 菅笠 六
1:54:55 菅笠 七

2:03:26 藪の陰 一
2:10:53 藪の陰 二
2:17:56 藪の陰 三
2:25:18 藪の陰 四
2:32:08 藪の陰 五
2:39:19 藪の陰 六

第六弾 親子

 

今週の、木曜山本周五郎アワーは、日本婦道記の三本立て。
 第六弾の、テーマは「親子」でございます。
 お届けするのは、「糸車」「おもかげ」「桃の井戸」の三作品。
 いずれも珠玉の親子の物語。周五郎先生自体は、親子の関係があまり良くなかったそうですが、それだけに理想の親子像にあこがれがあったのかもしれません。

 いずれも、二年ほど前に朗読したことがありますが、今回は、再度録音してお届けします。

■糸車 1944年(昭和19年)2月 『婦人倶楽部』
 松代藩士の娘お高は、貧しいながら充実した毎日を送っていた。母はいないが、やさしい父親と自分を母のように慕う弟、糸を繰る仕事にも手応えを感じていた。だが、お高は父啓七郎の本当の娘ではなく、実の両親は、彼女を取り戻そうとして、啓七郎に働きかけていたのだ。
 真実の情を説く、「親子」の物語。

●登場人物
お高……養女。実家に戻れと諭される。
依田啓七郎……松代藩士。お高の養父。
松之助……お高の弟。
西村金太夫……松本藩勘定方頭取。お高の実父。
梶女……お高の実母。
保之丞……金太夫の子。お高の実弟。

■おもかげ 1937年(昭和12年)7月 『キング』
 優しい母に病に死なれた幼い正之助。以来、彼に甘かった叔母の秋代は、人代わりがして、厳しく躾るようになる。とまどう正之助だったが、秋代にはむろん真意があって——
 人を育てることの厳しさをとうた、家族の物語。

●登場人物
正之助……七歳で母を失い、それまでやさしかった叔母が豹変する。
秋代……正之助の叔母。正之助の教育を義姉から頼まる。
弥兵衛……老家扶。
秋山靭負(ゆきえ)……秋代の許婚者。

■桃の井戸 1944年(昭和19年)4月 『文藝春秋』
 琴は、和歌の才能にめぐまれ、一人生きていこうと決意する。そんな彼女の運命を変えたのは、長橋千鶴という老女との出会いであった。琴は三人の子どもの継母になる決意をする。血のつながりのない三人の男子を育てることに、とまどう琴だが。
 絆が生まれるのは、血縁が元ではないことを示す、これも「親子」の物語

●登場人物
琴……忠太夫の娘。容姿が良くないため和歌で身を立てようとする。
保持忠太夫……琴の父。
良二郎……琴の次兄。
茜……保持家の隣家の娘。
長橋千鶴……琴の歌の師匠。公私共に琴を導いていく。
大人(うし)……琴の江戸の歌の師匠。
萩原直弥……琴の夫。御側勘定役。
欣之助……琴の継子。長男。
貞二郎……琴の継子。二男。
康三郎……琴の実子。三男

■この動画の目次
0:00 糸車 一
7:40 糸車 二
14:19 糸車 三
21:30 糸車 四
28:36 糸車 五
36:05 糸車 六

43:40 おもかげ 一
50:57 おもかげ 二
57:19 おもかげ 三
1:03:35 おもかげ 四
1:10:58 おもかげ 五
1:18:01 おもかげ 六

1:26:10 桃の井戸

第七弾 忍ぶ

 

★新日本婦道記の再生リストはこちらです↓
https://bit.ly/3pj84OF

今週の、木曜山本周五郎アワーは、日本婦道記の四本立て。
第七弾の、テーマは「忍ぶ」でございます。
 お届けするのは、「箭だけ」「障子」「花の位置」「頬」の四作品。

 今回は、武家の厳しさを描いたものもあれば、大戦中の子女のお話。不可能に挑戦する夫婦のお話とバラエティにとんでおります。周五郎先生は、大戦の苦しい最中にも、防火活動の班長をしながら執筆活動を続けた人なので、婦道記の中では異質な現代物にも、生々しさがあります。

 

■箭竹 1942年(昭和17年)12月 『婦人倶楽部』
 やんごとなき決闘をきっかけに、夫が自害を遂げた。みよの嫁した茅野の家は取り潰しとなり、幼い息子を抱えて世間に放り出される。ふいに先の見えなくなった人生にも、みよはめげずに食らいついていく。侍を育てることの厳しさを描いた「忍ぶ」母の物語。

●登場人物
みよ……百記の妻。
安之助……百記の子。
茅野百記……忠善の家臣。書院番。私事で弥左衛門を斬り自害。
足守忠七郎……茅野家の家士。
賀川弥左衛門……百記が斬った同藩の相手。
六兵衛……茅野家の下僕。
次郎吉……六兵衛の婿。
さだ……六兵衛の娘。
熊造……みよの住む長屋の家主。伝馬問屋の主人。
西尾丹後守忠長……御弓矢槍奉行。
水野けんもつ忠善……岡崎藩主。

■障子 1943年(昭和18年)6月 『婦人倶楽部』
 幕末の有名人、藤田東湖とその一家が登場。攘夷活動を続ける東湖は、その才腕を藩の内外にしられていたが、家は貧困の極地であった。そんな東湖一家だが、妻子も妹も、東湖の仕事を信じて献身につとめていた。妹のかの子は、私塾を開いて兄を助けていたが、ために婚期はおくれ、直二郎の求婚も断ってしまう。
 幕末に花開いた恋する女の「忍ぶ」物語。

●登場人物
かの子……藤田東湖の妹。
久木直二郎……水戸藩士。虎之助の門人。かの子に求婚する。
藤田虎之助(東湖)……水戸藩士。尊王攘夷の運動を推進している。
梅子……虎之助の母。
遠山熊之助……直二郎の友人。
金子武四郎……直二郎の友人。
金沢吉右衛門……豪農。
とり……吉右衛門の娘。
里子……かの子の兄嫁。
藤田健二郎……かの子の甥。
藤田小四郎……かの子の甥。
藤田大三郎……かの子の甥。
徳川斉昭……水戸藩主。
戸田蓬軒……水戸藩士。
山国兵部……水戸藩士。

■花の位置 1945年(昭和20年)3月 『婦人倶楽部』
 終戦間近い東京で、頼子は空襲におびえながら暮らしている。この恐怖は自分だけが感じるものなのか? 頼子は怖心を打破するために、工場勤務を申し出るが。戦火を「忍ぶ」物語

●登場人物
頼子……貞松博士の助手。空襲に非常な恐怖を感じる。
康子……頼子の妹。女学校の学生。軍需工場で働く。
貞松博士……回教の研究者。
父……頼子の父。某私大の文科の教授。
母……頼子の母。
吉田さん……頼子の隣家の人。
中林……航空機工場塗工部主任。
三浦由美子……康子と同窓。塗工部で働く。

■頬 1943年(昭和18年)9月 『婦人倶楽部』
 おいまと茂兵衛の夫婦は、「舟入れず」と呼ばれる
漁場にするために奮戦するが、その困難さに夢破れかけていた。

●登場人物
茂兵衛……漁夫。橋七の三男。放蕩後帰郷。
阿いま……茂兵衛の女房。夫を支える。
橋七……勝浦の網元。
徳川頼宣……紀州藩主。道に迷い茂兵衛の小屋を訪ねる。

■この動画の目次
0:00 箭竹 一
6:41 箭竹 二
14:02 箭竹 三
21:16 箭竹 四
28:47 箭竹 五
39:56 箭竹 六

43:08 障子 一
49:06 障子 二
56:21 障子 三
1:02:57 障子 四
1:10:02 障子 五

1:20:25 花の位置 一
1:27:34 花の位置 二
1:34:21 花の位置 三
1:41:10 花の位置 四
1:48:29 花の位置 御

1:53:20 頬 一
1:59:41 頬 二
2:08:58 頬 三
2:22:14 頬 四

1:26:10 桃の井戸

第八弾 戦国

 

■笄堀 1943年(昭和18年)1月 『婦人倶楽部』
 時代は天正期。関白豊臣秀吉は、北条氏討伐を行っていた。忍の城主、成田氏長も出陣。城には老人や婦人たちばかりが残っていた。石田三成ひきいる三万の大軍がせまるなか、真名女は領民の力も借りて、戦の準備をすすめる。「戦国」の世に雄々しく立ち上がる女たちの物語。

●登場人物
真名女……成田下総守氏長の妻。
成田下総守氏長……忍城主。北条方として館林で秀吉軍を迎え撃つ。
成田氏載……氏長の子。
甲斐姫……氏長の娘。
酒巻靭負之助……留守年寄。篭城軍の総奉行・軍監。
成田康長……忍城の旗頭。城塁奉行。
正木丹波……忍城の旗頭。
舟橋内匠……忍城の旗頭。武庫奉行。
新田常陸介……忍城の旗頭。槍・弓・鉄砲奉行。
成田次家……忍城の旗頭。城塁奉行。
石田冶部少輔三成……秀吉軍の将。忍城に攻め寄せる。

■忍緒 1943年(昭和18年)12月 『婦人倶楽部』
 真田信之の妻、松子の物語。徳川家康の上杉征討軍にしたがい、夫は不在。本田忠勝の娘松子は、留守城を守っていた。そこへ、夫ともに出陣したはずの、真田昌幸、幸村親子が沼田城にあらわれる。彼らの真意をはかりかねる松子だが……
 「戦国」の妻の覚悟を、山本周五郎が描きます。

●登場人物
真田伊豆守信之……沼田城主。徳川家康の会津攻めに加わる。
松子……信之の妻。
仙千代……信之の子。
隼人……信之の子。
真田昌幸……上田城主。信之の父。孫に会いに沼田に寄る。
真田幸村……昌幸の子。
斎藤刑部……信之の老職。
海野十郎兵衛……昌幸の家臣。

■阿漕の浦 1943年(昭和18年)6月 『ますらを』
 会津征討のため、夫は戦場へ向かうが、大阪で石田三成が挙兵。西軍、東軍の狭間に揺れる安井農津城と渼子。圧倒的な兵力の敵を迎えて、決戦を開始する。

●登場人物
富田信濃守知信……伊勢安濃津城主。会津攻めに参加する。
渼子(なみこ)……知信の妻。
浮田安心入道忠家……渼子の父。西軍に参加した備前中納言秀家の臣。
富田壱岐……安濃津城代。
弓楯源五郎……忠家の臣。渼子に西軍への参加を促す。
野村権六……忠家の臣。
信高……知信の子。
蔵人……知信の子。
分部光嘉……上野城主。
中村清左衛門……毛利秀元の臣。
毛利秀元……安濃津城攻めの将。
吉川広家……安濃津城攻めの将。
木食興山上人……高野山の僧。

■この動画の目次
0:00 笄堀 一
6:29 笄堀 二
12:29 笄堀 三
18:54 笄堀 四
26:58 笄堀 五
35:07 笄堀 六

40:14 忍緒 一
46:43 忍緒 二
53:59 忍緒 三
59:46 忍緒 四
1:06:02 忍緒 五

1:15:04 阿漕の浦 一
1:22:01 阿漕の浦 二
1:28:54 阿漕の浦 三
1:35:57 阿漕の浦 四
1:42:25 阿漕の浦 五
1:49:11 阿漕の浦 六
1:52:11 おまけ動画

第九弾 幕末

 

■横笛 1943年(昭和18年)10月 『婦人倶楽部』
 実在の人物、大橋訥庵とその妻の物語。訥庵は、志士との密談の最中にも横笛をならし、おおらかだが理解のない妻にときにいらだちをみせていた。けれど、妻の真意はちがって……
 史実の訥庵は釈放後数日して死亡。享年は四十七才。毒殺といわれています。大河ドラマ、青天を衝けにも登場。

●登場人物
大橋順蔵……訥庵。宇都宮戸田家の藩儒。藩邸で拘束される。
巻 子 ……淡雅の娘。順蔵の妻。
清水赤城……順蔵の実父。
大橋淡雅……順蔵の養父。
平山兵介……宇都宮藩士。
岡田真吾……順蔵の門人。
松本太郎……順蔵の門人。
一橋慶喜……橋家当主。後の徳川十五代将軍。
山本繁三郎……慶喜の近習番。
う め ……大橋家の下女。
林とく三……順蔵の門人。
大場左太夫……宇都宮藩の用人。
黒川備中守……町奉行。
椋本八太郎……順蔵の門人。
間瀬和太夫……宇都宮藩の老職。
安藤信正……対馬守、老中。
藤 吉 ……大橋家の下僕。

■郷土 1943年(昭和18年)11月 『婦人倶楽部』
 慶応四年、征討軍にくわわった秋田藩は、奥羽列藩同盟のうらみをかい、庄内藩の攻撃をうける。桑首の郷士、丈右衛門は、妻子を非難させるべく行動するが、母きよえは、山村から桑首に戻ってくる。きよえの示した、侍の覚悟とは? 武家の女の「幕末」

●登場人物
戸部丈右衛門……秋田藩内桑道の庄屋。郷士。戦乱を避けるため家族を疎開させようとする。
り  う  ……丈右衛門の女房。夫と疎開の準備をするが、姑の言葉に感銘を受ける。
き よ え ……丈右衛門の母。祖先の土地を守ると疎開を断る。
金 之 助 ……丈右衛門の長男。
た  ね  ……きよえの娘。
仙  吉  ……丈右衛門の二男。
み  よ  ……丈右衛門の長女。
七 郎 次 ……戸部家の下男。
佐竹 義尭 ……秋田藩主。勤王派。
酒井 忠寛 ……庄内藩主。幕府派。

■竹槍 1944年(昭和19年)6月 『婦人倶楽部』
 文政年間、水戸藩領に異国船があらわれる。混乱する藩内で、貞子の通う裁縫教室でも、異人をうつために竹槍の稽古が自発的に始まる。大津浜事件を題材に、武家の子女の「幕末」を山本周五郎が描きます。

●登場人物
貞 子 ……父親が、水戸藩主の不興をかい、切腹。以降つましく暮らしている。
篠山きぬ……茂市兵衛の娘。竹槍稽古に参加しない貞子を責める。
篠山茂市兵衛……郷士。
蔵原伊太夫……貞子の父。元水戸藩士。
母    ……貞子の母。
蔵原真太郎……伊太夫の子。
園  女 ……裁縫の師匠。
お  菊 ……裁縫所の内弟子。

■菊の系図 1944年(昭和19年)3月 『婦人倶楽部』
 お琴の夫、重田主税は尊皇の志があつかったために、反対派の侍たちに襲撃をうける。息子保太郎の命すら危うくなり、お琴は、夫の志にむくいるため、藩を抜け出し、一人息子を育てていく。やがて時代は紛糾していき、母子のくらす葛塚にも、皇軍があらわれる。御軍への参加を決意する保太郎に、お琴の与えた言葉とは? 母の「幕末」

●登場人物
重田 主税 ……鶴岡藩の藩校「致道館」の助教。暗殺される。
お  琴  ……主税の妻。
保 太 郎 ……主税の子。
白滝 外記 ……主税の同士。
松平 親懐 ……家老。
菅 実 秀 ……中老。
田村善左衛門……お琴の実父。

■尾花川 1944年(昭和19年)4月 『婦人倶楽部』
 新撰組にとらえられ、斬首された河瀬太宰を中心に、その妻幸子との幕末前夜をかたります。

●登場人物
河瀬 太宰……聖護院宮家の有司。勤王の志を持ち、諸国の志士を援助する。
幸  子 ……太宰の妻。夫の志を理解し志士の世話をする。
弥  五 ……老漁夫。
鹿島金之助……宇都宮藩の青年武士。
池田都維那……太宰の養父。園城寺家の有司。
泉 仙 介……村松藩の志士。
井上 文郁……讃岐藩の志士。
長谷川秀之進……高松藩の志士。

■この動画の目次
0:00 横笛 一
6:50 横笛 二
13:26 横笛 三
20:19 横笛 四

26:54 郷土 一
33:34 郷土 二
39:50 郷土 三
46:04 郷土 四

54:08 竹槍 一
1:01:16 竹槍 二
1:09:30 竹槍 三

1:17:29 菊の系図 一
1:24:07 菊の系図 二
1:31:08 菊の系図 三
1:38:42 菊の系図 四

1:46:39 尾花川 一
1:53:25 尾花川 二
2:00:06 尾花川 三
2:06:46 尾花川 四
2:14:12 尾花川 五

 日本婦道記 全三十一編、これにて読み終わりでございます

 

 

 

 

 

 

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