作品概要:
大坂役後の「豪傑ばやり」——諸大名が争って勇士を召し抱える風潮を風刺した痛快な人情喜劇です。
三春藩が千五百石で召し抱えた「道明寺口の英雄」夏目図書は、酒を浴びて「腹だ、腹だ」と豪語するだけの偽物。一方、馬の世話をする「馬頭鹿毛之介」は侍大将の娘・萩枝と密かに惹かれ合いながら、彼女に「武士の妻たる覚悟」を説く。御前試合で鹿毛之介が偽図書を一撃で打ち倒したとき、水野家の使者が「お待ちあれ夏目氏」と呼びかける——実は馬頭こそ本物の夏目図書だったのです。
「豪傑剛太夫」と対をなす作品で、名声に踊らされる世相を風刺しつつ、真の価値は「名」ではなく「実」にあることを説いています。
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