新企画! 【水曜の怪談朗読】
昨年も、深夜の怪談朗読、をやっておりましたが、今年は、【水曜の怪談朗読】
怪談、ホラー、怖い話、など、自由に読んでいこうかな、と思っております。
■水曜の怪談朗読再生リスト
https://www.youtube.com/watch?v=uql-JwYGRq8&list=PLbLffmEwTDprwXQJsY-4NgrXcSeZkyh-e
耳無し芳一の話/小泉八雲著
パトリック・ラフカディオ・ハーンが出生名だそうですが、日本国籍を取得したのが、1896年のこと。来日したのが、1890年で、翌年には小泉節子と結婚。八雲先生行動早い。
節子さんは、出雲松江藩士の娘で、幼い頃から、昔話や民話をきいて育ちました。当時、一人暮らしのハーンさんのところへ住み込みの女中として入っていましたが、ハーンさんは女中としては最初から扱わなかったらしいですね。
八雲先生の話、今回はじめて朗読しましたが、面白いですね~次回は、雪女辺りを読みたいと思います。
死体蝋燭/小酒井不木著
暴風雨の夜。和尚とともに、本堂の見回りに出た小僧の法信は、そこで意外な告白を受ける。逃げ場のない嵐の夜、小僧法信の運命は――?
小酒井不木という人は、医学博士としても著名であった人で、江戸川乱歩の二銭銅貨を激賞して、以降乱歩の活動を助けたことでも知られている人だそうで。今回はじめて読ませて戴いたのですが、おもしろかったです。
■用語集
家体(やたい)
須弥壇(しゅみだん)……仏像を安置する台座
勤行(ごんぎょう)……仏前で行う、読経、回向。
礼拝(らいはい)……神仏を敬って拝むこと
慈悲忍辱(じひにんにく)……慈悲の心を持ってどんな苦難にも耐えること。
安死術/小酒井不木著
末期の患者を苦しませるべきではない――その信念をもって、安死術を施し続ける男は、郷里で医術をほどこし、いつか名医と名を取るようになった。だが、運命のかけちがいか、息子と後妻の間でおこったもめごとはおさまることなく大きくなり――
安楽死にまつわる問題を提起する、小酒井不木のちょっとこわくて、後味の悪いお話し。
■用語集
辺鄙(へんぴ)……都会から離れていて不便なこと。
通弊(つうへい)……一般に共通してみられる弊害
甚烈(じんれつ)……はなはだ。普通の程度をこえて。たいへん。非常に。
不関焉(かんせずえん)……自分は関係がない。全く感心がなく、超然としていること。
甚深(じんしん)……非常に奥が深いこと。深甚。古くはじんじん。
打擲(ちょうちゃく)……うちたたくこと。殴ること。
険阻(けんそ)……地勢の険しい様。険峻
狢/雪女 小泉八雲
今週の【水曜の怪談朗読】は、小泉八雲先生です。狢、雪女をよんでみました。
小泉八雲氏によると、「雪女」は、武蔵の国の西多摩郡調布村の百姓が語った話だそうで、現在も民話や石碑の形で残されています。
狢は、主にアナグマをさすそうで、民話にはよく登場する狐狸につぐ存在といっていいのではないでしょうか?
まあ、八雲先生の「狢」は、のっぺらぼうの怪異譚なのですが、その正体は、狢なんでしょうか? 短い作品なので、原文にあたられてみては?
https://www.aozora.gr.jp/cards/000258/files/42928_15332.html
■用語集
慰藉(いしゃ)……なぐさめいたわること
僥倖(ぎょうこう)……思いがけない幸い
棟木(むなぎ)……棟に渡す横木。むねぎ。
ろくろ首 小泉八雲
ろくろ首には、首だけが異常に伸びるタイプと、胴体から離れるタイプがあるそうで、小泉八雲が採用したのは、離れるタイプ。首に梵字が一文字書かれていて、抜け首ともいうそうです。
■用語集
暴戻(ぼうれい)……荒々しく道理に反する行いをする様
勤行(ごんぎょう)……仏前のおつとめ。読経、回向などを行う。
称名(しょうみょう)……仏を心中に念じ、その名を声に出して唱えること。
行脚(あんぎゃ)……僧侶が諸国を歩き回ること
施餓鬼(せがき)……餓鬼道に落ちた、無縁仏や生類のために催す読経、供養。