宇宙の温度

太陽がありがたい冬ですが、太陽光がありがたいのは、宇宙でも同じ

国際宇宙ステーションの表面は、太陽光が当たらないと、マイナス100度以下にもなります

太陽光が全く届かない空間は、マイナス270度。絶対温度で言うところの、三ケルビンです

温度の下限である絶対零度は、273.15度。これは0ケルビンになります。原子分子の熱振動が止まる温度を表し、原子の運動すら止まるので、これより低い温度は存在しないことになります。

宇宙は、寒い。でも、絶対零度から比べると、三ケルビンだけ暖かい。

1965年、宇宙のあらゆる方向からやってくる電波が発見されました。これは三ケルビンの温度の物質が放つのと同じ電波でした。

宇宙は三ケルビンの電波で満ちていて、宇宙の温度は三ケルビンであることが判明したのです。これを「宇宙マイクロ波背景放射」といいますが、ビックバンの証明であるとも言われています。

ビックバン直後の宇宙は超高温、超高密度でした。陽子と電子が分離したプラズマ状態で、光は荷電粒子に邪魔されて、まっすぐ進むことができませんでした。

38万年がたち、宇宙の温度は三千度まで下がります。電子と陽子が結びつくことでプラズマ状態は解消されます。宇宙は透明になり、光は直進を始めます。膨張とともに宇宙は冷えていき、マイナス270度まで温度は下がったというわけです

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