山本周五郎『彦四郎実記』
丸竹書房がお届けする珠玉の時代小説、オーディオブックの世界へ!
若き美剣士・彦四郎の活躍と、胸に秘めたる想いを描く感動作。
YouTube音本チャンネルにて好評配信中!
「彦四郎実記」主な登場人物
監物 彦四郎(けんもつ ひこしろう)
主人公。但馬豊岡藩士。色白で眉目秀麗な美男だが、恐るべき豪力と剣の腕を持つ。普段は寡黙だが、怒ると凄みを見せる。
余吾 甚左衛門(よご じんざえもん)
彦四郎の同僚の武士。大髭が特徴。彦四郎とは釣り仲間であり、彼の行動を見守る。
主計介(かずえのすけ)
豊岡藩主・杉原石見守長房の弟。須野に館を構える。武勇に優れるが、鬱屈した境遇から乱行を重ねる。
お雪(おゆき)
城下の海産物商・播磨屋宇兵衛の一人娘。主計介に掠われそうになったところを彦四郎に助けられ、彼に想いを寄せる。
播磨屋 宇兵衛(はりまや うへえ)
お雪の父。城下で海産物を商う。娘を深く愛している。
島屋 八太郎(しまや はちたろう)
城崎の船問屋・島屋重兵衛の二男。お雪に執心し、強引に求婚する。三十人力と噂される熊のような荒くれ者。
鬼鞍 伝八(おにくら でんぱち)
主計介の家来。主君の乱行に加担する。
杉原 石見守 長房(すぎはら いわみのかみ ながふさ)
但馬豊岡藩主。彦四郎の主君であり、弟・主計介の乱行に頭を悩ませている。
柳 太平(やなぎ たへい)
主計介の家来。伝八らと共に主君の乱行に加わる。
布目 大蔵(ぬのめ たいぞう)
主計介の家来。同じく主君の乱行に加わる。
忠平(ちゅうべい)
彦四郎の家僕。彦四郎の指示を忠実に実行する。
岡本 十兵衛(おかもと じゅうべえ)
藩主長房の命を受け、彦四郎の主計介討伐の検視役を務める武士。
「彦四郎実記」物語と朗読
(ここに「彦四郎実記」のYouTube動画が埋め込まれます)
❖ 動画公開中です ❖
あらすじ
但馬豊岡藩の美しき若侍、監物彦四郎。彼は釣りの最中、藩主の弟・主計介による町娘お雪の略奪騒動に遭遇する。とっさの機転で「お雪は自分の許婚だ」と嘘をつき、娘を救い出す彦四郎。しかし、この一言が思わぬ事態を引き起こす。主計介は二人の仲人をすると言い出し、さらにお雪には城崎の荒くれ者・島屋八太郎という執拗な求婚者がいた。彦四郎は、自らの言葉に責任を感じ、お雪を八太郎の魔手から守り、主計介の理不尽な命令にも立ち向かうことを決意する。藩主からの密命、許婚のふり、そして強敵との対決。彦四郎の武勇と誠実さが、複雑に絡み合った運命を切り開いていく。