野村胡堂『銭形平次捕物控』
火遁の術
丸竹書房がお届けする名作捕物帳、オーディオブックの世界へ!
名探偵・銭形平次が江戸の難事件に挑む!
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「火遁の術」主な登場人物
銭形 平次(ぜにがた へいじ)
神田明神下の岡っ引。冷静沈着で推理力に優れ、投げ銭を得意とする。
ガラッ八(八五郎)(がらがっぱち / はちごろう)
平次の一の子分。お調子者でそそっかしいが、平次を慕い、事件解決に奔走する。
東海坊(とうかいぼう)
江戸で評判の修験者。不思議な法力で難病を治すと噂されるが、その実態は…。火伏せの行の最中に焼死する。
浜中 茂平次(はまなか もへいじ)
八丁堀の同心。東海坊の事件の捜査を担当する。
大徳屋 徳兵衛(だいとくや とくべえ)
下谷の油屋で、東海坊の信者総代。娘お菊の病を治してもらった恩があるが、東海坊から口止め料を強要されている。
お菊(おきく)
大徳屋徳兵衛の娘。類まれな美人だが、癲癇という持病を抱えていた。
宇太松(うたまつ)
大徳屋の番頭。二十七八の正直そうな男。お菊に想いを寄せている。
定吉(さだきち) / 東山坊(とうざんぼう)
東海坊の一番弟子。怪しげな過去を持つ。
御厩 左門次(みうまや さもんじ)
東海坊の用心棒を務める浪人者。
鳥追 お巻(とりおい おまき)
下谷で噂の女太夫。事件の意外な目撃者となる。
「火遁の術」物語と朗読
あらすじ
江戸で評判の修験者・東海坊が、道灌山で催した火伏せの行の最中、燃え盛る護摩壇の上で謎の焼死を遂げる。大勢の信者が見守る中での奇怪な事件に、銭形平次とガラッ八が乗り出す。東海坊は本当に法力に失敗したのか、それとも何者かに殺されたのか。平次は、護摩壇に隠された「龕灯返し」の仕掛けと、それを下から塞いだ何者かの存在を突き止める。容疑者は、東海坊に恨みを持つ者、彼の跡目を狙う弟子、そして娘の秘密を握られ金品を強要されていた信者たち。平次の鋭い推理が、人間の欲望と愛憎が渦巻く事件の真相を解き明かす。