江戸の時刻制度(不定時法)
江戸時代は、日の出と日の入りを基準に昼と夜をそれぞれ6等分する「不定時法」が使われていました。季節によって一刻(いっとき)の長さが変わります。
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明け六つ (Ake-Mutsu) (卯 (Rabbit)):
日の出の時刻。城門が開き、一日が始まります。「六つ」の鐘が鳴ります。
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朝五つ (Asa-Itsutsu) (辰 (Dragon)):
朝食の時間帯。武士が出仕する時間でもあります。
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昼四つ (Hiru-Yotsu) (巳 (Snake)):
仕事が本格化する時間。
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昼九つ (Hiru-Kokonotsu) (午 (Horse)):
正午。太陽が最も高い位置にあります。「九つ」の鐘が鳴ります。
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昼八つ (Hiru-Yatsu) (未 (Sheep)):
「おやつ」の語源。午後の間食の時間。
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夕七つ (Yu-Nanatsu) (申 (Monkey)):
仕事終わりの時間。銭湯が開く頃。
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暮れ六つ (Kure-Mutsu) (酉 (Rooster)):
日の入り。城門が閉まり、夜が始まります。
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夜五つ (Yoru-Itsutsu) (戌 (Dog)):
夜のくつろぎの時間。
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夜四つ (Yoru-Yotsu) (亥 (Boar)):
就寝の時間。夜回りが始まります。
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夜九つ (Yoru-Kokonotsu) (子 (Rat)):
真夜中。草木も眠る丑三つ時の前。
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夜八つ (Yoru-Yatsu) (丑 (Ox)):
「丑三つ時」はこの刻の真ん中(2:00〜2:30頃)。幽霊が出ると言われる。
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暁七つ (Akatsuki-Nanatsu) (寅 (Tiger)):
夜明け前。市場などが動き出す準備の時間。